CAREER MARK公式ブログ

駐妻キャリア支援CAREER MARKのブログです。 駐在妻・もと駐在妻の人材紹介を通して「また働きたい駐在妻」と 「もっと成長したい企業」をつなぎ、 ブランクがあってもまたチカラを発揮できる社会を目指しています。 駐在妻の再就職インタビューやキャリアセミナーレポートなどを掲載中!

もと駐在妻が再就職するには?必ず知っておきたい最新事情(後半)~希望の仕事がない!さあどうする?~

こんにちは!駐妻キャリア支援CAREER MARKの小橋友美です。

CAREER MARKは2022年1月中旬、
駐在妻・もと駐在妻のみなさんに向けて、
無料オンラインセミナー「仕事探しのはじめの一歩」を開催します!

 

・駐在帯同後に帰国した方、または本帰国予定の方に向けたセミナーです
・Zoomで開催。「画面オフ/耳だけ参加」も可能です
・参加費は無料です
・日程は「ご参加希望の方」で調整を行い、1月中旬に60分間で実施します
・参加できない方には、後日録画視聴等で対応させていただきます

※受付は終了しました。

 

このnoteでは、セミナーでご紹介する
「駐在妻が再就職するために押さえておきたい!5つの最新事情」
の後半3つをご紹介します。
前半はこちらからどうぞ↓

もと駐在妻が再就職するには? 必ず知っておきたい最新事情(前半)~激変した「共働き」環境をアップデートしよう!~ - CAREER MARK公式ブログ

 

◇押さえておきたい5つの最新事情◇

【最新事情その1】リモートワークで「子どものいる親」のフルタイム就労のハードルが下がっている

【最新事情その2】「歴史的人材不足」突入の日本。ブランクありでも再就職がしやすい時代になってきた

【最新事情その3】ブランクからの再就職は「徐々にステップアップ」で理想のキャリアを実現していこう

【最新事情その4】育休ママパパが取り組む「職場復帰の準備」を参考に「無理のない両立ライフ」を描こう

【最新事情その5】再就職活動は一人で進めない!協力者やコミュニティを最大限活用しよう

・・・

【最新事情その3】ブランクからの再就職は「徐々にステップアップ」で理想のキャリアを実現していこう

再就職を目指す駐在妻・もと駐在妻のみなさんに一番伝えたいこと。
それは、
「1社目で『完璧なキャリア』を目指さなくてもいい」
ということです。

勤務時間が合わないから。
やりたい仕事ができないから。
正社員になれないから。
会社の規模が小さいから。

こうした理由で仕事探しを止めたとおっしゃる方はとても多いです。

でも!
そこで止めてしまうのはもったいない!

再就職は誰にとっても大きなチャレンジです。

新しい仕事の知識やスキルのアップデートも必要でしょう。
例えばここ1、2年で多くの企業がWeb会議システムやチャットツールを導入していて、通勤が当たり前の時代とはコミュニケーションに求められるスキルが変わってきています。

また家庭の変化にも対応しなければなりません。
これまで共働きを数年経験しているワーキングマザー/ファザーと比べても、家事や育児の分担で悩んだり試行錯誤したり、パートナーとの話し合い(ときどき喧嘩?)などなど、共働き家庭が対峙しないといけないことはたくさんあります。

だからこそ、最初から無理をせず「長期的なキャリアの目標」を設定しましょう!
下のような選択肢を知っておくと再就職の可能性がぐっと広がります!

 

・正社員に挑戦できそうな企業でパートや業務委託から始める
・スキルを活かせる業務で短時間の勤務から始める
・やりたい仕事ばかりではなくてもまずはできる業務から担当する

 

実際に、業務委託から正社員への転換を目指すもと駐在妻さんのインタビューや、子どもの成長に合わせてステップアップを目指して転職した駐在妻さんのインタビューを公式ブログで紹介していますよ。

blog.careermark.net

blog.careermark.net

 

【最新事情その4】育休ママパパが取り組む「職場復帰の準備」で「無理のない両立ライフ」を描こう

一般的に「専業主婦の期間が長くなるほど、家庭内の性別役割分業が固定化する」と言われています。
※「性別役割分業」とは、”女性は家で家事と育児をして、男性は外で働く役割分担”を指します。

北欧や欧米でも30年前はそれが一般的でしたが、今はジェンダーレスが一般的になっています。
しかし日本や韓国では、まだ育児や家事の「聖域(夫が関与できない家事や育児のタスク)」を妻が持っている家庭が多いと言われています。

CAREER MARKでは、駐在帯同期間で得た経験は、再就職で大きな強みになる、と確信しています。
実際に再就職したもと駐在妻さんも、帯同経験で得た様々な経験が仕事現場で活かされていると語っており、首都圏で年収600万円以上の収入を得る方も珍しくありません。

しかし、そのためには「共働きを見据えたパートナーとの家事育児分担の見直し」が必須です。
パートナーが単身赴任だったり、離婚しているなどの事情がある場合は、外部リソースの確保も必要になってきます。

実はこうした家事育児分担を考えるときに参考になるのが、育休後の共働き夫婦がどうやって分担を進めてきたか?です。
育休後コンサルタントの山口理栄さんの著書「さあ、育休後からはじめよう」もオススメです。たくさんの自治体や企業がこの内容を研修やセミナーで取り入れています。

今回のセミナーでは、
駐在妻として現地就労をしている育休後アドバイザーから
「共働きのための家事育児の分担」
についてアドバイスをいただきますよ!

【最新事情その5】再就職活動は一人で進めない!協力者やコミュニティを最大限活用しよう

転職活動や復再就職活動は一人でコツコツ行うもの、というイメージを持たれてる方も多いかもしれません。

以前に転職活動をしたことがある方は、同僚や上司に内緒にして面接を受けたりしていたことでしょう。
どちらかと言えば「孤独な」活動だったと記憶しているかもしれませんね。

でも!
もと駐在妻、本帰国予定の駐在妻のみなさまには、再就職活動はぜひ「チームで挑む」ことをオススメします。

ここ1〜2年で急速に「大人の学ぶ環境」「コミュニティの環境」が変化しました。
例えばこんなことが可能になっているのです。

 

・オンラインでいつでもどこでも学べるようになった
・世界中の人とオンラインで繋がり、コミュニティを活かして学び合える、刺激し合える、そんな仲間づくりが容易になった

 

そう、ブランク期間をただのブランクにせず、正社員とは違う立場で幅広い「学び」や「成長」が出来る環境になっているのです!

また、再就職活動においては、「絶対に外してはいけない大事なプロセス」があるんです。
それは、自己分析や職務経歴書の作り方、面接対策です。
最近ではこうした相談もオンラインでできるようになっています。

CAREER MARKでも「1on1キャリアサポート」で、強み発見や、履歴書・職務経歴書の添削サービスなどを行っています!
もちろんすべてオンラインで利用できますよ。

CAREER MARK 1on1キャリアサポート CAREER MARKには、駐在帯同や子育て中の離職を経験したキャリアコンサルタントとキャリアメンターがいます。仕事の経歴 1on1.careermark.net  

初めて、または久しぶりに転職/再就職活動をされる方は、一人で準備をせず、さまざまななサービスやコミュニティを活用して、悔いのない活動にしましょう!

・・・

最後まで読んでくださってありがとうございました。
セミナーでは、今回ご紹介した内容をさらに掘り下げ、具体的に紹介していきますよ!
参加申込みは1/13まで受付中です。
申込みフォームはこちらから。
(希望日時をお選びのうえお申込みください)

CAREER MARK 勉強会お申込みフォーム お手数ですが、以下情報のご入力をお願いいたします。  運営上の参考にさせていただきます。CAREER MARK forms.gle  
 
※受付は終了しました。

「仕事探しのはじめの一歩」勉強会型オンラインセミナー概要

・駐在帯同後に帰国した方、または本帰国予定の方に向けたセミナーです
・Zoomで開催。「画面オフ/耳だけ参加」も可能です
・参加費は無料です
・日程は「ご参加希望の方」で調整を行い、1月中旬に60分間で実施します
・参加できない方には、後日録画視聴等で対応させていただきます

 

文:CAREER MARK キャリアコンサルタント 小橋友美

 

-毎月イベントを開催しています!

詳細が決まりましたらご案内いたしますので

Instagram / Facebookのフォローをお願いいたします。

 

もと駐在妻が再就職するには? 必ず知っておきたい最新事情(前半)~激変した「共働き」環境をアップデートしよう!~

こんにちは!駐妻キャリア支援CAREER MARKの小橋友美です。

CAREER MARKは2022年1月中旬、
駐在妻・もと駐在妻のみなさんに向けて、
無料オンラインセミナー「仕事探しのはじめの一歩」を開催します!

再就職のための情報を1時間にぎゅっと詰め込んだ、勉強会型のオンラインセミナーです。
再就職希望のもと駐在妻さん、そして本帰国予定の駐在妻さん向けに、
知っておくと必ず!役立つ最新事情をお伝えします。

※少人数イベントのため開催日はご参加希望の方と事務局で日程調整をして実施します!
お申込みはこちら→https://forms.gle/9jCjwK5YfMkQLbPq5

 ※受付は終了しました。

 

この記事では2回にわたり、セミナーでどんなことを話すのか、ちょっとだけご紹介しますね。

駐在妻、もと駐在妻のみなさん、
「また働きたい!」
と思ったときに、不安なことはなんでしょうか?

「どんな仕事ができるかわからない」
「駐在帯同期間はブランクだって言われそう」
「まずは何から始めたらいいの?」
「働き始めたら家のことはどうするんだろう」

たくさんの不安をこれまでCAREER MARKでも聞いてきました。

駐在帯同中は、日本の社会変化、特に働く環境の変化に疎くなりがちです。

自分が働いていたのは5年も前だ…という方もたくさんいると思います。
一方でパートナーの赴任先は海外日系企業や駐在員事務所であることから、一般的な日本企業とは大きく異なる働き方やルールであることが大半でしょう。

日本にいたときに見ていた共働き家庭の様子も、きっと魅力的とは言えなかったのではないでしょうか。

しかし!

日本の働く環境はここ1~2年で激変しました。

CAREER MARKでは、もと駐在妻の人材紹介を通じて、様々な企業から「リアルな転職事情」を聞いています。
実際に再就職した先輩駐在妻のみなさんからは、どう再就職活動を進めたのか、そして今の共働きライフについてもインタビューもしています。

今回のオンラインセミナーでこうした情報を知れば
「そうか、じゃあ私でも大丈夫!」
と思えるはず!

どんな情報なのか、今回は5つのポイントをご紹介します。

※詳しい内容は無料オンラインセミナー「仕事探しのはじめの一歩」にご参加ください。

 

◇押さえておきたい5つの最新事情◇

【最新事情その1】リモートワークで「子どものいる親」のフルタイム就労のハードルが下がっている

【最新事情その2】「歴史的人材不足」突入の日本。ブランクありでも再就職がしやすい時代になってきた

【最新事情その3】ブランクからの再就職は「徐々にステップアップ」で理想のキャリアを実現していこう

【最新事情その4】育休ママパパが取り組む「職場復帰の準備」を参考に「無理のない両立ライフ」を描こう

【最新事情その5】再就職活動は一人で進めない!協力者やコミュニティを最大限活用しよう

 

最新事情その3以降はこちらの「後半」から↓

もと駐在妻が再就職するには?必ず知っておきたい最新事情(後半)~希望の仕事がない!さあどうする?~ - CAREER MARK公式ブログ

【最新事情その1】リモートワークで「子どものいる親」のフルタイム就労のハードルが下がっている


コロナで職場環境は激変し「フルリモートワーク」や「リモートとオフィスワークの両方を活用したワークスタイル」の確立を目指す企業が増えてきています。

もはや勤務地を最優先した会社選びが必ずしも必要とは言えなくなってきているのです。むしろ、リモートワークを活用して勤務時間を長くできるようになってきています。
通勤時間と残業がなければ、フルタイム勤務をしながら子供を保育園に迎えに行ける、そんな方は多いのではないのでしょうか?

しかし、企業によって「リモートワークの環境」は異なります

リモートワークを導入する企業には
「目標管理の仕組み」「管理職のリモートマネジメントスキル」
が求められていますが、
同様に、そこで働く従業員にも求められるスキル/能力があります。

再就職に向けて、
企業がどの程度の「リモートワーク体制」を導入しているのか、あるいはご自身が「リモートワーク環境」でも成果が出せるのか、などの見極めが必要です。

セミナーでは、
・仕事復帰の「出勤型」と「リモートワーク環境」のメリットとデメリット
・フルリモートで成果を出すためにどんなスキル/能力が求められる?
・どんな人がフルリモート勤務に向いている?
などを紹介します!

【最新事情その2】「歴史的人材不足」突入の日本。ブランクありでも再就職がしやすい時代になってきた


数年前まで、「専業主婦の再就職」はとても厳しいものでした。
時給1000円前後のパートタイムという選択肢が珍しくなく、わずか数年のブランクであっても主婦から正社員への就職は至難の業でした。

現在の転職市場でも、一部の専門性を持つ人を除けば
「ブランクをブランク期間として過ごしてきた専業主婦」
の正社員への再就職事情は簡単であるとは言い難いのが実情です。

これは雇用側の要因だけでなく、求職者ご自身も「主婦からフルタイムで責任のある正社員の仕事はできない」という「心のハードル」が高いという要因もあります。

しかし、人材不足を背景に徐々に変化が訪れています。
企業内でも、子供を育てながら時短でも成果を上げる女性が増えてきたことや、時短勤務を経てフルタイム勤務となった女性が管理職に登用されることが珍しくなくなってきたことから、「女性の再就職や転職」はハードルが下がりつつあるあるようです。

セミナーでは、実際にブランクありでも正社員として働ける具体的な企業もご紹介します!

・・・

無料オンラインセミナー「仕事探しのはじめの一歩」でお伝えする5つの最新事情、残りの3つは後半にて!

セミナーでは現在参加申込み受付中です!
是非ご参加下さい。
申込みフォームはこちらから。
(希望日時をお選びのうえお申込みください)

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https://forms.gle/9jCjwK5YfMkQLbPq5

※受付は終了しました。

「仕事探しのはじめの一歩」勉強会型オンラインセミナーの概要

・駐在帯同後に帰国した方、または本帰国予定の方に向けたセミナー
・Zoomで開催。「画面オフ/耳だけ参加」も可能です
・参加費は無料です
・日程は「ご参加希望の方」で調整を行い、1月中旬に60分間で実施します
・参加できない方には、後日録画視聴等で対応させていただきます

 

最新事情その3以降はこちらの「後半」から↓
もと駐在妻が再就職するには?必ず知っておきたい最新事情(後半)
~希望の仕事がない!さあどうする?~

もと駐在妻が再就職するには?必ず知っておきたい最新事情(後半)~希望の仕事がない!さあどうする?~ - CAREER MARK公式ブログ

 

文:CAREER MARK キャリアコンサルタント 小橋友美

 

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CAREER MARK ×サービスグラント プロボノ&ママボノ紹介イベント ~世界中どこにいても自分を活かせる、チャレンジできる!~

こんにちは!

今回のイベントレポートは、2020年夏に続き2回目を迎えるプロボノとママたちのプロボノ「ママボノ」を提供する認定NPO法人 サービスグラントとCAREER MARK共催で2021年7月16日に開催したプロボノ&ママボノ紹介イベントについてです。

今回は、昨年度の同イベントをきっかけに、駐在帯同中に海外からママボノに参加した2名の方に体験談をお話いただきました。

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登壇者の紹介

志賀 美和さん :新卒で製造メーカーに就職し、エンジニアを経験した後に海外営業として、韓国駐在も経験。2019年の育休時に、夫に帯同し、アラブ首長国連邦のアブダビへ。アブダビから5時間の時差の中、オンラインを活用し2020年度のママボノに参加。


難波 弘美さん:新卒から自動車メーカーにて国内営業部門にて勤務。2016年に退職し、夫の海外赴任の帯同として渡米。アメリカテキサス州から14 時間の時差の中、オンラインを活用し2020年度のママボノに参加。
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プロボノ&ママボノとは?

プロボノとは専門的なスキル・経験等をボランティアとして提供し、社会課題の解決に成果をもたらすことを意味します。

一般的に「ボランティア」と聞くとゴミ拾いやイベント受付などの日常的なボランティア活動を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
わたしもイベントに参加する前はそうイメージしていました。

それに対してプロボノが目指している支援は、NPOや地域団体が普段の活動では手がまわりにくい情報発信/業務改善/資金調達などの運営基盤の強化を通じた社会貢献です。

そしてママボノとはママ+プロボノ=ママボノ。
育休中や離職中の女性たちが仕事復帰に向けたシミュレーションや社外の仲間づくり、コミュニケーションの向上、関心が高まる社会課題への取り組みなど社会貢献活動ができる場が「ママボノ」です。

ここまで聞くとなにか専門的なスキルが必要そう、ハードルが高そうと感じてしまいそうですが、まずは新しいことに挑戦したい、やりたいといった気持ちがあってこそ。
その思いをベースとして一般的にポータブルスキルといわれる仕事の経験がプロボノ&ママボノの活動に役に立つとのことでした。

時差がある海外から日本のプロボノ&ママボノ活動ってできる?

登壇者の志賀さん、難波さんは帯同中に2ヶ月間のママボノに参加されていました。
参加されていたプロジェクトの他のチームメンバーは日本在住です。

「時差がある中で海外からどうやって活動されていたのだろうか?」
「チームメンバーとオンラインのみでどのようにコミュニケーションをとっていたのかな?」
とわたしははじめは疑問に思っていました。

トークセッションが進むなかで、お二人のお話では
「時差14時間を活かして活動ができた」
「仲間に頼ってチームとして成果をあげる視点を持てた」
「2ヶ月という短い期間、かつオンラインでの関わり方でも人と人との関係性をつくることができると実感した」とのこと。

時差や海外から活動することがデメリットになるとは感じられず、むしろ活動したからこそ得た気づきばかりでした。

フルリモートで働くことへの自信、自分のスキルが役に立つことに自信がもてた

志賀さんはママボノに参加される前はモヤモヤとした気持ちをもったまま
帯同地のアブダビで過ごされていたころ、ママボノに参加されました。

活動を通じて「フルリモートで働くことへの自信や自分の強みを知り、
価値観の見直しもできた」とのこと。

また難波さんはチームメンバーとお互いにフィードバックしあう機会があり、
そこで「自分のスキルが役に立つことに自信がもてた」とおっしゃっていました。

ママボノ活動を通して、なにかしら自分に自信をもてたという言葉からもわかるようにお二人がイキイキと楽しそうにママボノでの経験をお話されている姿が印象に残っています。

イベントに参加して

たった2ヶ月間のママボノ活動での体験談とは思えないほど、とても充実した内容に聞きいり、あっという間の1時間半でした。

トークセッションでは「活動していくなかで大変だったことはありましたか?」という問いかけにたいしては「2ヶ月の活動期間が短かった」との回答だけ。
大変だったことよりも良かったことが次から次から出てくるという興味深い展開でした。

今回のお話のなかで出てきた
目の前にあることをやってみる、それがなにかにつながる、
気になったものに飛びこんでいくことでプラスになる、なにかにつながる

という言葉は今まさしく実感している最中です。


気になったものにとびこんだことにより現在のわたしのCAREER MARKインターンの活動につながっています。
帯同前に様々な業種、職種でキャリアを積んできたメンバーの物事の進め方やコミュニケーションの取り方など見習いたいと思うことがたくさんあり刺激をもらう毎日です。
わたしのインターン活動はまだ始まったばかりですがこれからの活動にわくわくしています。

※認定NPO法人 サービスグラント 
ママボノ参加はこちらから>>

 

文:CAREER MARK インターン3期 松木有加

 

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一度退職した会社へ再就職「新たな部署で希望の仕事に挑戦」

もと駐在妻の再就職リアルストーリーVol.5

パートナーの海外駐在によって仕事を辞めて日本を離れた女性たち。

「駐在妻」と呼ばれる彼女たちのなかには、帰国後にまた仕事に戻る方もたくさんいます。

以前の会社に戻るのか、別の会社を選ぶのか。

多くの駐在妻が悩むポイントをご自身の経験と意思で乗り越えた方のリアルストーリーを紹介します。

◆プロフィール◆

お名前:Yさん

年齢:36歳

2008年~2014年:アパレルメーカーにて販売

2014年~2015年:カナダ・トロントにてワーキングホリデー

2015年~2016年:アパレルメーカーにて営業アシスタント

2017年    :職業訓練校で半年間WEBデザインを学ぶ

2017年~2020年:アパレルメーカーにてWEB/EC担当

2020年~2022年:ドイツに駐在帯同

2022年~現在 :アパレルメーカー(前職と同じ)にてデジタルマーケティング担当(コンテンツ作成、web広告の企画立案、運用のサポートなど)

 

以前勤めていた会社に戻ったのは「仕事の幅を広げたいから」

――日本に帰国し、駐在帯同前に勤めていたアパレルメーカーの別の部署で再就職をされたのですよね。私もそうですが、以前の会社に戻るか、別の会社で働くか、という選択肢で悩む人は多いと思います。
Yさんはこの点についてはどのように考えていましたか?

Yさん(以下敬称略):以前の会社も別の会社も同列に考えました。休職ではなく退職だったということも大きいです。
帯同期間中も前の会社の人とは連絡を取っていました。今やっていることを話していたこともあり、求人についてちょっと聞いてみようかなという感じで連絡したのがきっかけです。
それと同時並行で人材紹介会社に登録しました。
1年半ほどブランクがあるし、人材紹介会社でどんな求人を紹介してくれるのか、フルタイムで戻れるのか、という疑問や興味もあって、両方の話を聞いて、進めてから決めようかなと思っていました。

 

――以前の会社に戻ったと聞くと帯同前の仕事と同じ部署に戻るような印象ですが、Yさんは違う部署(WEBマーケティング)に再就職されたのですよね。

Y:そうです。帯同前からWEBマーケティングの業務には興味がありました。
もともとはアパレルメーカーのECサイト運営の仕事をしていました。私は関わっていなかったけれど他の人がWeb広告の仕事をしていたため、なんとなく内容もわかっていました。
Web広告は以前から興味があり部署異動も希望していたのですが、部署異動は難しかったです。そのタイミングで駐在帯同が決まり、退職しました。
私の中ではWEBマーケティングは帯同前と違う業務ではあるけれど、全く違うわけじゃないという感覚でした。仕事の幅を広げたい、という気持ちが強かったです。

 

――ということは、慣れた仕事だから以前の会社に戻ったのではなく、帯同前からやりたかった仕事をやるためにそうしたということですね。
帯同前から仕事の幅を広げたいという思いがあったのですね。

Y:はい、これは帯同期間を経て、ということではなかったです。
帯同前の仕事で担当していた物を売るという業務はおもしろかったし、すごく楽しいと感じていたけれど、できる範囲が狭まってしまうと感じていました。
できることを広げる・深めるということができれば、付随してできることももう少しあるなと。よりおもしろい仕事ができそうかな、という気持ちがありました。


――再就職活動を経て、その想いが叶ったということですね。活動中、大変だったことはどんなことですか?

Y:以前の会社が私の希望業務の求人を出しているのを見て、連絡を取り、面接をしていただいて話を進めていました。
でも、100%決まるかはわからなかったので、人材紹介会社経由の選考も同時に進めていました。
人材紹介会社経由の求人は、採用側が、年齢的にも即戦力として経験者を求める場合、今までの実績をみられることが多いと感じました。帯同前には取り組んでこなかった業務にチャレンジしたかったものの、今まで3年くらいやっていたECサイト運営の求人を紹介されることが多かったです。
面接に進んだ求人も、メイン業務は経験のある業務で、プラスで新しく立ち上げるので自由にやってくださいというところでした。他に紹介されたのは、業務内容が経験のある業務のみに決まっているところが多く、以前と同じような業務内容よりもやっぱり仕事の幅を広げたいな、という想いがありました。

 

最終的に再就職先を決めたときは、どんな気持ちでしたか?

Y:仕事の幅を広げるということが優先だったので、以前働いた会社という安心感が決め手になったのかなと思います。
仕事の内容を変えて、さらに会社も変えるとなると、かなり不安だっただろうなと思うのですが、仕事内容は違えど前にいた会社に戻るので知っている人も多かったし、商材もわかっているし、そういった心強さ・安心感はあったと思います。
振り返ってみると、以前働いた会社と人材紹介会社経由の他の会社とを同時に受けたことによって、比較対象があり、自分の中での優先順位がわかりやすくなったと思います。

ドイツと言えばやっぱりサッカー!試合会場へ。

帯同中は自分の気持ちを再確認する貴重な時間だった

――帯同中にはWEBマーケティングの勉強をされ、その経験を活かしてリモートワークもされていたのですね。帯同期間を興味のあることを試してみる期間にしたいという思いがあったのでしょうか?

Y:そうです。
他の「再就職リアルストーリー」でも、興味のあることをやってみる期間とおっしゃる方を拝見しました。

お金はかかるけど、時間の制限はあまりなく、会社に所属しているわけでもないから、興味のあることをやりやすい期間かなと私も思います。

 

――勉強することは帯同前から考えていたのでしょうか。帰国してからの仕事に繋げたいと考えていましたか?

Y:帯同前からなんとなく思っていて、時間ができたし、何かやりたいなと思っていました。ロックダウンで半年くらいは外出もしにくかったし、家の中にいる時間も多かったので勉強しようかなと。日本の会社がやっている講座で、コロナ前は対面でしかやっていなかったものも、オンラインで受けることができました。
WEBマーケティングについてはなんとなく内容は知っているけど、自分に合うのか試しにやってみようかなという気持ちで勉強を始めました。
絶対に仕事に繋げたいというよりは、自分の中の再確認の意味もありながらという感じでした。

――リモートワークも勉強した内容に関連したお仕事を業務委託で行っていたのですね。どのようにして見つけたのでしょうか。

Y:クラウドソーシングサイトで探しました。結構案件があって、面接も受けました。案件は、内容によりけりで、WEB・EC関連は結構ある印象で、単発のものもあれば、継続して実施するものもありました。
リモートワークをすることに対して夫の会社の制限はなかったけれど、お金を稼ぐというよりは、経験値がほしいと思っていました。

 

 

――実際にやってみて、どのようなことを感じましたか?再就職後の仕事に活きていると感じますか?

Y:そう思います。勉強は座学としてできるけど、実際に手を動かしてみると違うことがわかりました。帯同中は週10時間程度の稼働でしたが、ベースの知識があったからこそ、今の仕事の中でもやりやすい面があると思います。
また私はもともと個人向けメーカーや小売など、BtoCの事業会社にしかいたことがなく、広告代理店のようなBtoBは経験がありませんでした。立場が違うとやり方も違うということを学べたと思っています。
やはり自分はBtoCの事業会社・メーカーに行きたいなという気持ちを再確認できました。
今後の仕事を考える上でも確認できたことは良かったです。

 

――帯同期間中には、ドイツ語の勉強もされていたそうですね。途中で対面授業からオンライン授業に切り替わり、モチベーションを保つことに苦労されたと伺いました。

Y:ドイツ語はある程度必要だったから「しなきゃいけない」という気持ちが強くあったかもしれないと思います。初めの2ヶ月は楽しかったけれど、再度ロックダウンになってしまって、1日3~4時間のオンライン授業を受けるのはけっこう大変でした。
他に受けていた人は移民の方が多く、「なぜドイツ語を学んでいるのですか?」と聞かれたら「ドイツで働きたいからです」というように目的を持って学んでいる方がほとんどでした。ある程度目的があってドイツ語を学んでる人たちの中に入ると、モチベーションの差も感じてしまって。
自分から進んでやりたい!ということじゃないと、なかなか続かないんだな、ということがわかりました。

マスクのラッピングが施された電車

再就職活動のカギは、「言語化」と仲間からのフィードバック

――再就職したのは4月からと伺いましたが、いつ頃から活動をスタートしましたか?

Y:帰国予定がわかったのが前年の12月初旬でした。もともとあと半年〜1年いるかの予定でしたが、翌年の2月末に帰ることが急に決まりました。
決まった次の日から本格的に動きました。
職務経歴書はすでにある程度形になっていました。2回くらい転職した経験があったのと、CAREER MARKのインターンをしていたこともあり、「早めに言語化した方がいい」というアドバイスを聞いていたので。

 

――帯同中から少しずつ準備をしていたのですね。

Y:ちょっとずつ時間があるときに作っており、時間があるときにブラッシュアップするようにしていました。
職務経歴書の準備ができていると、急に本帰国が決まっても、人材紹介会社にすぐ登録できたので、スタートダッシュはかけやすかったと思います。
帰国が決まってから、CAREER MARKの1on1キャリアポートを受けたのですが、ほぼできていた職務経歴書のチェックと、自分の方向性・想いの確認を目的にしました。職務経歴書の内容や自分の強みなどを人に話すことで、整理できたと思っています。

 

――1on1キャリアサポートのようなサービスを利用する際に目的を明確にしておくと、より有効に活用できそうですね。今までのご自身の仕事内容の言語化は、具体的にどのように進めていましたか?

Y:以前にCAREER MARKのセミナーで、言語化した方がいいよというのを聞いて、スプレッドシートに今までの業務内容を書いて、やってきたこととその時どう思ったかを羅列していきました。
細かいかもしれませんが、例えば何か資料を作るときにも、「この資料を作った時にどう思っていたか」を箇条書きでスプレットシートに書いたりもしました。
それから、日記という程ではないけれど、帯同期間は意外とあっという間に過ぎるので、1ヶ月ごとに1ヶ月の振り返りをしていました。「こう思った」「来月はこうしよう」というようなことを、思いついたときにメモしていました。
実際に、面接を受けた時に「今後どうしたいのか」と聞かれたとき、メモを見返すと話しやすくなりました。
これはCAREER MARKがきっかけになっていたと思います。
インターン活動や共同代表の鎌田さんとの中間面談、セミナーを聞く機会もあり、言語化は大事だと目にしてきたので、自分でもやってみようということでちょっとずつやっていました。

 

――CAREER MARKのインターンに参加して、得られたものもありましたよね。

Y:「言語化」ということを聞いていなければ、多分ネットで検索しても「言語化することが大事」ということは目につかなかったと思います。
インターン活動を通じて、ネットだけで調べても出てこなかったことがわかりました。鎌田さんとの中間面談やインターンの同期からフィードバックしてもらえることが多かったので、自分の強み、得意なことや好きなことを把握できたことは、今後働く上でもよかったかなと感じています。

 

――第三者から見た自分って、なかなかフィードバックをもらえる機会がないですよね。普通に働いていたとしても、明確なフィードバックがもらえないこともあります。

Y:そうですね。「こういうことが得意なんじゃない?」って言ってもらえたので、面接でも自分の強みを聞かれたときに、そういうフィードバックをもらっていると話しやすかったです。自分が、こういうことはちょっと苦手かな、ということも分かりました。
直接的に「再就職できたという理由は何ですか?」と聞かれると難しいけれど、こういったことの積み重ねなのかなと思いました。

ドイツの市場。三角屋根がかわいい!

「やってきたこと」+「学んだこと」でやりたい仕事を掴んだ

――駐在帯同が決まると、「これから私のキャリアはどうなるんだろう」と悩む方も多いと思います。でもYさんは自然体で興味があることに対してきちんと準備をされてきた印象を受けました。

Y:今回の再就職に限らず、これまでも、「今までやってきたこと」+「学んだこと」を伝えて転職活動をしてきました。
これまでの職歴もアピールしながら、それだけじゃなく「やりたいことも学んでいます」と伝えると、未経験の分野でもうまく選考が進んだことがありました。
こうしてこれまでやってきた経験があるので、帯同中も落ち込みすぎず「これまでの経験は今後も活かせるはず」「じゃあやりたいことを学ぶ期間にしよう」と思えたのかもしれません。
以前と同じ仕事をすることもいいけれど、どんどん新しいことをやりたい、できることを広げたい…そういう性格なのもあるかもしれませんね。

 

――帯同中に経験したリモートワークも、それまで実務としては未経験の内容でしたよね。

Y:はい、未経験の内容でした。
前職と少しだけ関係しているということと、その業務について勉強していた、ということで契約していただけたと思っています。たまたまタイミングが合ったのと、契約先の方が、実務経験がしっかりあるかということよりも、考え方を見てくれていたようです。
ここで面接を受けるときにも、準備していた職務履歴書を使うことができました。

 

――再就職活動を経た今、帯同生活全体を振り返ってどのように感じていますか?

Y:良かったかどうかで言うと、半々ぐらいかなと思います。海外に行ったから、考える時間ができた、という部分は良かったかなという部分ではあるし、もし行かなかったら行かなかったで、また別の道があったのかな、とも思っています。

 

――駐在帯同で「私のキャリアはどうなるんだろう」と悩む人も多いのですが、Yさんはむしろ再就職先を決める際のポイントを再確認され、帯同前からやりたかった仕事に就いたのですね。
自由にチャレンジできる帯同中だからこそ何がしたいか考えてやってみる。
そういう行動が新しい未来を開いてくれるというYさんのストーリーは、きっとこの記事を読んでいる方の励みになると思います。
最後に、これから再就職を控える駐在妻・もと駐在妻へのアドバイス、メッセージをお願いします。

Y:駐在帯同期間中はやってみたいことに挑戦できる期間だったと帰国してから感じています。やってみたことで自分の強みにできそうなことや苦手と感じることも把握できました。
仕事を辞めて帯同することは自分にとってやはり大きな出来事でした。
帰国してからまた働けるのか不安だらけの中でCAREER MARKの存在を知り「頼れるものがあるんだ」とほっとしたことを覚えています。自分ひとりで悩まずに、頼れるものに頼りながら進みたい方向性を見つけていけると良いのではと思います。

 

――Yさん、どうもありがとうございました!新しいお仕事でのご活躍を祈っています。


インタビュー・文:CAREER MARK インターン 4期 栗橋 由佳

文責:CAREER MARK 小橋 友美

 

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The Origin of CAREER MARK

 

今回はCAREER MARK(以下CM)のOrigin(創業と成り立ち)にフォーカスして、スタッフのようなコアメンバーでもない、でも完全に外部の者でもない第三者目線で、インターンという立場からCMの魅力をお伝えしてまいります。


5名で実現したOne Team
~ 多様な働き方でそれぞれのスキルを発揮する精鋭メンバー ~

 CMは共同代表である鎌田薫と三好怜子の2名で立ち上げた駐在妻のキャリア支援・人材紹介サービス。2018年に2年のロンドン駐在帯同を終えて帰国した鎌田が、大学時代からの友人であり株式会社ノヴィータ代表取締役でもある三好に、キャリアに対して感じているモヤモヤを打ち明けたところからCMの構想がスタートしました。

「海外駐在帯同した駐妻が帰国後も活躍できるように。まずは駐在妻がキャリアを考える場所をつくりたい。」そんな鎌田の想いを、三好が道筋を立てて1つずつステップを積み上げる形でプロジェクトから少しずつ事業化していき、その後キャリアコンサルタントの林眞帆・小橋友美、企画運営マネジメントを担当する松浦理恵が加わる形で、2020年4月に駐妻キャリア支援・人材紹介サービス「CAREER MARK」を開始しました。

CMの運営形態として特徴的なのは、全員が企業への“就職”という形ではなく、それぞれのスキルと役割を担いながら多様な働き方でCMを展開していること。図らずも新型コロナウィルス流行による緊急事態宣言の真只中で創業しましたが、もともとCMとしての固定のオフィスを持たずにオンラインでプロジェクトを進めていたこと、セミナーなどのサービス提供に関しても緊急事態宣言発令前にオンラインに切り替え、粛々とオンライン化への準備をすすめていたこと、運営メンバーそれぞれの役割が明確で、強みと稼働時間を各々が調整しながら仕事をしていたことで、100%のオンライン状態でも活動を止めることなく前進することができているといいます。

性格も強みも全く違うという5人。実際に、とある自己診断ツールでそれぞれの強み・弱み・傾向を分析した結果を比べてみると、見事に全員の特徴が違い、それぞれの強みを生かして、お互いの弱みは補い合う形でバランスが取れていたそう。それぞれ物事に対する視点も違うからこそ、意見が一致しないことも度々あるけれど、その度に問題点や新規案件に関しても建設的な議論の末にいい結論が導き出せることが多いといいます。


社会が求める人材とCAREER MARK人材の親和性
~ 企業も本人も気づきにくい駐妻のポテンシャル ~

運営メンバーが日本人駐在妻と接する中で感じていること。それは、日本でのキャリアを積み、優秀なスキルを持っていながら帯同中に働けないモヤモヤや帰国後のキャリアに不安を感じている人が実に多いこと。そして本人が駐在妻であるうちは「キャリアのブランク」と捉えてしまうことがあるということ。しかし、キャリアコンサルタントの視点からするとこれは真逆だと言います。駐在妻の日常は“想定外”なことが多々起こります。それに日々対処策を講じながら乗り切るスキルを自然に身に着けてしまっている。お金では買えないほどの経験値を積み上げている期間ともいえるとのこと。

それは、正に現在社会が求める人材とマッチする確率が高いそう。問題はそんなスキルと経験値が駐在妻にあることを本人が気づく機会は少ないこと。ましてや、駐在妻にそのようなポテンシャルがあることに気づく企業もまた少ないのが現状。
 
そこにこそ、駐在妻の人材価値に気づいてもらい顕在化させてマッチングするCAREER MARKの存在意義があると言えるのではないでしょうか。

 

同じモヤモヤを抱えた経験を持つからこそできるサポート
~ 点の支援ではなく伴走するスタイル ~

 

 一般的な人材紹介サービスと比べた時にCMの特徴を挙げるとしたら、運営メンバーもキャリア志向の駐在妻と同じようにキャリアに対するモヤモヤを抱えた経験を持っているということ。当事者の気持ちがわかる運営メンバーがキャリア支援をしているという点かもしれません。

その運営メンバーがキャリア相談だけでなく、セミナーなどを通して、本人も気づいていない駐在帯同期間で得た本人の「強みと売り」の掘り起こしも一緒に行う。更にそれは、渡航前から駐在帯同中、帰国後までサポートプログラムが整っていることが特徴とも言えます。


後記


私がCMの存在を知ったのは、北京駐在帯同からコロナの影響で一時帰国をしていた2020年7月頃のこと、CMとプロボノ紹介企業の共同開催イベントでのことでした。一時帰国という中途半端で日本の企業就職もまだ検討できる段階ではない宙ぶらりんな時期に「駐在妻のキャリア支援をしている企業がある」そして「駐在妻経験者が実際に活躍している」と知ることができたのは大きな希望となりました。

本帰国した現在、CMの広報のお手伝いをさせていただけているのは駐在帯同で得た経験とご縁のお陰と改めて嬉しい気持ちになってしまいました。キャリアにモヤモヤして悩んだ分、働き方と向き合った分、得たものも大きいと1人回想しております。

これからも、CMが駐在妻と企業、駐在妻同士など沢山の素敵な縁結び企業でありますように。私も微力ながら引き続きお手伝いしたいと思います。


文:CAREER MARK インターン1期 ますだゆうこ

 


参考)
CMは株式会社ノヴィータが提供する駐在妻キャリア支援・人材紹介サービス。海外リアルコミュニティの運営サポートを行う株式会社エフ・ケイジャパンと共同で運営しています。

▼詳しくはこちらのニュースリリースをご覧ください▼
ノヴィータ、駐在妻キャリア支援・人材紹介サービス「CAREER MARK(キャリアマーク)」を開始|ニュース|株式会社ノヴィータ (novitanet.com)

 

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運営スタッフインタビュー vol.1 鎌田薫




インターンとしてCAREER MARKをもっと知りたい!
と、運営スタッフにインタビューしました。
前回記事のCAREER MARK創設秘話に引き続き、今回は共同代表である鎌田薫のインタビューをレポートします。(※肩書はインタビュー時のもの)

今回は、ご自身のロンドンでの駐在帯同期間を経て、日本に帰国してからCAREER MARK立ち上げまでの経緯、現在の働き方、そして今後の夢について伺いました!

【鎌田薫 プロフィール】※インタビュー時
CAREER MARK共同代表/MentorFor公式キャリアメンター/Himemama世界戦略チーフで、幼稚園児のお子さん2人(5歳・2歳)を育てるママ
駐在帯同前は管理職として、社長の右腕として多くの部下をまとめる一方、コミュニティ運営にも携わるなど、仕事大好き、バリキャリの道を歩む。
第一子育休中にご主人の駐在が決まり、帯同の為に仕事を退職。
帯同期間中には、キャリアを一度手放したことでの自己喪失感と葛藤を経て、ロンドンで在英日本人女性コミュニティであるHimemama Londonの立ち上げを経験。
日本帰国後、WebメディアLAXICの編集長やHimemama世界戦略チーフを経て、CAREER MARKを立ち上げ、現在に至る。

ご自身のロンドン駐在帯同でのキャリアに対する葛藤や、帯同期間中のコミュニティ立ち上げのお話についても熱い想いを感じられますので、今回の記事以前の活動についてはこちらの記事もぜひ。

・fledgeインタビュー記事:
母である前にひとりの女性。悩んでいたからこそ出来たママコミュニティHimemamaLondon | 働き方メディア Fledge(フレッジ)

画像1

 


(インターン、以下略)
——本インタビューでは駐在帯同からの日本帰国後、CAREER MARK立ち上げに関するお話を中心にお伺い出来ればと思います。

(鎌田薫、以下鎌田)
はい、よろしくお願いします。

 

「一生の仕事ってなんだろう」 ~帯同中に出会った“キャリア支援”への気持ち~

 

——前後するのですが、帯同中に『一生の仕事』について考えるようになったと伺いました。そのあたりについて教えてください。

(鎌田)そうですね、まずは駐在帯同中の経験について。
自分の意志で退職してイギリスへ駐在帯同しましたが、渡英3か月後には、日本で一緒に仕事をしていた方が活躍してイキイキ働いているのをSNS上でみては、「いまの自分の価値はなに?」と考えて落ち込んだりしていました。そんな時期に、在英日本人女性向けのコミュニティ立ち上げの話をいただき。
当初はやれるか自信がなかったのですが、まずはと、自分の気持ちやキャリアについての葛藤を人に話したり、人に会うことで行動をとってみたんです。
その中で、同じ気持ちを持っている沢山の女性に出会い、優秀で魅力的な仲間とともに充実したコミュニティの立ち上げをすることが出来ました。
『ママ軸ではなく、自分軸』をテーマに様々な企画をして、多くの駐在妻や永住の皆さんにご参加いただくに至りました。

——普段から、薫さんとお話するとパワーをもらえるんです。
想いを持って周りに伝え続けることで、それに共感した魅力的な仲間が集まってきたんですね。

(鎌田)ありがとうございます。
こういった経験を経て、人脈を広げて多種多様な人と出会えたことが、すごく楽しかったし自分の糧になりました。そこで日本に戻ってからの働き方は、会社員じゃないかもと思うようになり。
自分で何かやるためには・・やはりスキルを身に着けたい! と帯同期間中に、子供を抱えながらコーチングの勉強をし、資格を取得しました。

——現在のメンタリング(コーチング+アドバイス)の仕事のきっかけになっているコーチングだと思いますが、コーチングの資格を取ろうと思われたのはなぜでしょうか。

(鎌田)会社員ではなく自分の力でビジネスを、と思ったものの、お金を生み出せるようなスキルがない、と思ったからです。また、これからは自分の人生を自分で舵取りしていく時代。自分のことをマネジメントしていくためにもコーチングスキルが役に立つのでは、と考えました。
また、わたしは以前から「キャリア」「応援」「誰かの役に立つ」ということにこだわりがあり。カウンセリングやメンタリングを活用できる人が増えたら、その人たちがより良い人生を送れるきっかけになる、それを継続的にサポートしていける仕事をしたいと思ったんです。
これが自分の一生の仕事になるのでは、考えるようになりました。

——駐在帯同した直後は、ご自身のキャリアについて葛藤と悩みを抱えていたそうですが、行動していくことで、帯同中に『一生の仕事』を考えて新たな方向性を見つけるに至ったんですね!

 

「薫がロールモデルになればいいじゃない」~幼稚園ママが働くこと~

 

——いざ日本へ帰国すると、後にお子さんは幼稚園に入園されたんですね。一般的には、働くママは保育園に多いと思いますが不安はありましたか?

(鎌田)私自身も働けるのかな、と心配がありました。
でも、大学時代からの友人であり、自社メディアを通して女性の働き方を支えている三好(株式会社ノヴィータ代表取締役/兼CAREER MARK共同代表)にその気持ちを伝えたところ、
「それなら薫がロールモデルになればいいじゃない」と声をかけてくれたんです。
そしてノヴィータの自社メディアであるLAXICの編集長の話をもらい、並行してHimemama世界戦略チーフにも就任し、パラレルで働く日々が始まりました。


「駐在妻がキャリアを考える場所をつくりたい」~CAREER MARK立ち上げ~

 

——なるほど。では、そこからどのようにCAREER MARK立ち上げに至ったのでしょうか。

(鎌田)有難いことにそうして働き始めることが出来たのですが、そのなかでも、まだモヤモヤと自分のキャリアについて悩んでいました。
そして周りを見ると、同じく駐在帯同中、帯同後に自身のキャリアについて悩んでいる女性が多いことに気が付きました。また駐在経験についてざっくばらんに語る場所がない。
そんな人が集まって頼れる場所、キャリアについて話せる場所があればよいのではと考えるようになりました。
これを三好にシェアしたところ、三好自身も「働きたいのに働けない女性がいることが勿体ない」と感じていて。そこで、LAXICでその場を作ってみたら?とのアドバイスを受け、駐在妻のキャリア支援をするプロジェクトの立ち上げを決めました。

——薫さんの想いを、三好さんがカタチにして実現の方法を考えてくれる!

(鎌田)その通りです、最高のパートナーだと思っています。
そして、Himemama世界戦略チーフとして世界各国のコミュニティ立ち上げで広がった人脈も大切にしたい。
そこでこのLAXICとHimemama二つの母体を背景にして、2018年6月にCAREER MARKの前身である、『駐妻キャリア支援プロジェクト』が始動したんです!
その後、2020年4月に事業体としてCAREER MARKとして活動を開始して今に至ります。

 

「余白」をもつ ~駐在帯同後の考え方と働き方の変化~

 

——駐在帯同後に新たに仕事を始めて、帯同前の働き方や考え方と変わったことはありますか?

(鎌田)帯同中に現地の働くママさんにも多く出会い、話を聞きました。
すると外務省勤務などいわゆるハイキャリアな人たちも、日本でイメージしていたよりもずっと余裕のある働き方をしていたんです。育休明けは、週3時短で復帰など。
ジョブ型で自分の役割をこなしているので、家族の時間も大切にしている。
そこに食いつく私をみて、「一体今までどんな働き方をしてきたの??」と言われるくらい(笑)
日本で働いているときには、“バリキャリ”と呼ばれることに嬉しさをもっていたのですが、今はもう少し“余白”を大切にしてもよいのではと思うようになりました。まだまだ模索中ですが。

——実際のいまの働き方についても伺えますか?

(鎌田)自分のスキルや当たり前が、人とは全然違う。今までの経験が違うから、それを融合させていくと学び、+が多いということに気が付きました。
私自身、前職では苦手なことであっても管理職なんだからなんでもやる、なんでもできるべき、と必死にジェネラリストとして働いていました。
けれど今は、完璧じゃなくていい。自分が得意でやれることをやればいいと考えています。
多種多様な仲間がいて、得意なことを割り振る。みんながそれぞれ得意なことを知ってそこに集中すると、時間が少なくても仕事のクオリティが高くなって、結果ハイパフォーマンスになる。

——なるほど、幼稚園ママで実働時間が10-13時という薫さんの働きの秘密はそこにあったんですね!

(鎌田)そうですね。
この働き方ができるようになるまでに段階はあったけど、得意でないことを引き受けることで仕事が滞ってしまって(笑)できないと認めたことによって得意な人がフォローしてくれるようになりました。周りに本当に恵まれています。自分を優秀にみせようとせず、等身大でいることが大事だと思っています、そうするとミスをしても、素直に謝ることも出来るんですよね。

―ありがとうございます。人材を大切にして信頼関係があるからこそですね。CAREER MARKの『それぞれのチカラを発揮して』という理念にもつながります。

 

「自分にあったキャリアを探す手伝いを」~CAREER MARKで実現したいこと~

 

——それでは、今後CAREER MARKで考えていることなどを教えてください。

(鎌田)CAREER MARKという名前には、駐在帯同期間中、どのタイミングでも迷ってしまったときに立ち寄ってもらえる目印でいたい、という思いが込められています。世界の駐在妻と社会、企業をつなぐ存在としてこれからも企業とのコラボ企画、企業と駐在妻のマッチングをしていきたいです。
わたしは、『誰もが人生の主役』だと思っています。どんなキャリアを歩んでいくかも一人一人の選択があってもいい。自分の強み、ワクワクすることをみつけて充実した人生を送ってほしい。その選択肢となるような情報や経験のシェアをしていって、誰もが自分にあったキャリアを選択できるお手伝いをしていきたいです。

 

「楽しそうに物事をつくっているところを見せたい」~子供への向き合い方~

 

——最後に少しプライベートについてもお聞きしたいです。
忙しい毎日だと思いますが、2人のお子さんたちとはどのように向き合っていますか?

(鎌田)私の父も、40代で企業を辞めたあとに会社を立ち上げたのですが、幼い頃からよく私相手にも仕事の話をしてくれました。世の中の課題、その為にやりたいことを私に対して語ってくれて、数年後にその夢を実現させる姿を見てきました。
その姿をみて、働くことへのいいイメージをずっと持っていたんです。子供にもそう思ってほしい。
5歳の息子も、「ママはお喋りをするお仕事なんだね。楽しそう、僕もそうしたいな~」と言っています。アイディア出し担当なので、ずっと喋っているんですね(笑)

——素敵なお父様ですね!働くって楽しいんだよというポジティブな姿勢を見せること、私もぜひ真似したいです。

 

『しなやかに生きる』

 

——最後に、座右の銘を教えてください!

(鎌田)『しなやかに生きる』です。
自分の軸はありながら、視野は広く持ちたいです。
そしてときに流されることがあっても、根っこはしっかり張っている人間でありたいと思います!

——お話頂きまして、ありがとうございました。

 

後記

 

今回お話を聞いて見えてきたのが、まさに『しなやかに生きる』姿でした。
自分が築いて大切にしてきたキャリアがあったけれど、そこに固執することなく、人との出会いやひとつひとつの機会、落ち込んだ経験も全て糧にして、次のステージへ進んでいく薫さん。
自身で悩んだ経験があるからこそ、出会えた一生ものの仕事。
ライフステージが変わるごとに、自分のキャリアに悩む際、
多くの女性にとって共感できるポイントがあり、考え方の転換についてヒントがもらえるお話でした!


CAREER MARKでは様々なキャリアの実現を目指して部活動を行っています。
そんな部活のひとつであるレポート部の戸田岸舞さんも以前CAREER MARKについてレポートしてくれていますので、もっと知りたいという方はこちらの記事もご覧ください。
【Interview / Vol.1】鎌田薫さん 〜駐妻キャリア支援 CAREER MARK 共同代表~|CAREER MARKリポート部|note


次回は、もう1人の共同代表である、株式会社ノヴィータ代表取締役/CAREER MARK共同代表である三好怜子にお話を伺います。

文:CAREER MARKインターン1期 高橋啓子

 

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運営スタッフインタビュー vol.2 三好怜子

CAREER MARKのことをもっと知りたい!どんな背景で、どんな人がやっているの?というインターンの疑問から始まった、インターンによる運営スタッフインタビュー(vol.1鎌田薫はこちら)。第二弾は、同じく共同代表の三好怜子にお話を伺いました。
30代で株式会社ノヴィータの代表取締役に就いた三好さん。起業ではなく、従業員からの就任とのことですが、どのような背景があったのか。また、CAREER MARKが目指す場所はどこなのか、この機会にじっくりお話を伺いたいと思います。

【三好怜子 プロフィール】※インタビュー時点
大学時代から、ノヴィータの前身となる会社でインターンとして活動。2006年、ノヴィータ設立時に立ち上げメンバーとして参画。一貫してWEBディレクターとしてWEB制作の企画営業・進行/品質管理を担当。2010年3月に取締役に就任し、経営者として現場と経営の意思疎通をはかりながら、業績向上、および社員の労働環境向上に従事。
2015年2月に代表取締役就任。同年8月に、ワーママ&パパ向けWEBメディア「LAXIC(ラシク)」を立ち上げる。代表取締役就任10ヶ月後に出産し、自身も育児と仕事の両立を図る日々。CAREER MARKでは共同代表として、主に意思決定、求人企業との折衝役を務める。


(インターン、以下略)
——実は三好さんはインターンにとって謎の人物なんですよね。日々の活動で直接関わることも少ないので、どんな方なのか、お話を伺えるのをとても楽しみにしてきました。

(三好怜子、以下略)
ははは。何でも聞いてくださいね!

 

30代で社長就任。ただ、社長=偉いではない

 

——ありがとうございます。では率直に、「30代で社長就任」ってちょっと想像がつかないんですが、どんな背景があったのでしょうか?

大学在学時頃から経営に興味はあったんです。当時は親に出せなかった手紙に社長になりたいと書いていたし、学生時代にインターンや取材で関わった複数の会社の社長が、自分で様々なことを決断し、イキイキと仕事をするのを目の当たりにして憧れも感じていました。
ただ、もちろんいきなり社長になったわけではなく。もともと20代に営業をしていた時、自分が言っても納得してくれないお客さんに、同じことを当時の社長(現会長)が言うと、内容は変わらないのに納得してもらえるということがあったんです。それで、自分にも肩書が欲しいと思って、まずは役員にしてもらったんです。当時は数人の会社だったから、それもできたのだと思いますね。
で、役員になってみたら、社員から「役員になったんだから何かしてくれるんじゃないの」という期待が出てきたんです。そこで、中間管理職として、社員と会社・役員の懸け橋的な仕事をするようになりました。社員が安心して働けるように、社会保障などの環境整備も行いました。その後、なぜか顧客から「社長になるんでしょう?」と言われたりすることがあり、自分の中でも覚悟を決めて、社長になったという流れですね。


——社長として、社員の生活を背負う重責はどう感じているのでしょうか

ある程度の責任や緊張感がある仕事が自分には向いていると思うので、そこまで負担には感じていないです。そもそも、社長だから偉いとか、全部できないといけないという思いは無いんです。私が苦手なことをものすごく上手に進めてくれる社員ももちろんいるし。
少し前にストレングスファインダーを受けてみたんですが、私の強みの一つが「個別化」だったんです。いわゆる個の最適化ですね。個人個人の能力を適材適所で発揮することができるように采配するのが、自分の力の見せ所だと思っています。

 

社長就任3カ月での妊娠と、新規事業LAXICの立ち上げ

 

——すごく自然体で社長業を受け止めていらっしゃるんですね。CAREER MARKの母体のウェブメディアLAXICも、その頃に始めたと聞きました。

社長に就任して3カ月後に妊娠が発覚しました。自分でもこのタイミングか!という思いもありましたが、妊娠を望んでいたこともあり素直に受け止めて、育休は無理かもしれないけど産休は取ることにしました。
休みを取るための引継ぎにより現場業務が手を離れたこともあり、数年前から現会長も取り組み始めていた新規事業に取り組みはじめようと思うようになりました。
ちょうどその頃、同僚や協力会社さんなどにワーママが増えてきていて、彼女たちの時間の使い方に感銘を受けつつも、仕事を続けられない方も多く、もったいないな~と感じていました。
そこで、「優秀なママさんが時間的制約があっても仕事をできる状態」を作りたいと思い、時間制約のある人も対象にした人材紹介をプロジェクトとしてスタートしました。ただ、人材紹介はこれまであまり力を入れてこなかった分野だったので、まずは時間制約のあるママでも成果を出しながら働いていることを認知してもらうことが必要だと思い、また、自分自身も先輩たちの両立の術を知りたいと思い、ロールモデルを紹介するワーママ・ワーパパ向けのサイトを立ち上げようということになりました。それがLAXICなんです。


——LAXICにはご自身の経験と、周りのママさんの想いが詰まっているんですね。

そうなんです。そうやって3年ほど、出産後の働き方を模索しているママ達を見たり、社内にも子育てをしながら働く女性が増えてきたタイミングが、ちょうど旧友の鎌田(鎌田薫)が駐在帯同を経て帰国、次の仕事を探している時だったんです。
鎌田の、「働きたいけど幼稚園ママでは希望するような仕事がない。産前は完全バリキャリだった自分が、幼稚園児がいるだけで社会的価値が下がってしまうのか」という悩みを聞いた時、帯同帰国後のママと、産後ママの課題感にリンクするものを感じました。
一人の母親として、経営者として、鎌田のような、帰国後に自分の居場所を模索している人に活躍の場を提供したい気持ちが芽生え、まずは彼女に「幼稚園ママでもできるところを見せてくれ」とLAXIC編集長を打診しました。その後、鎌田がパラレルワークで関わっていたHimemamaとLAXICを掛け合わせる形で、CAREER MARKというプロジェクトの立ち上げと続いたんです。

 

ママは時間じゃない価値を提供してくれる。だから企業も、時間じゃない価値でママを見ないといけない。

 

——企業経営者として、母親業をしている女性の働き方を見てどう感じていますか

強く思うのが、「会社に理解者がいるかいないかで、その人が働き続けられるかどうかが変わってしまう」ということ。私自身、子連れ出勤など前例のないことをしながらでも働き続けてこられたのは、それを許容してくれる組織だったから。組織の理解力の必要性を身をもって経験している経営者として、ママなど時間的制約がある人にも、活躍の場を提供することにコミットしていくことが自分の役割だと考えています。
常に、子育てに家事に仕事にというマルチタスクを抱え、かつ時間制約を抱えたママたちは、決められた時間内でどれだけの成果を出すかという意識がものすごく高い。この「時間じゃない価値を提供してくれる」ことが彼女たちの最大の強みだと思いますね。だから企業側も、彼女たちを時間じゃない価値で見ないといけない。それを他の企業にも伝えていきたいです。

子連れ出勤

「得意を活かす」~CAREER MARKを支えるメンバー~

——現在のCAREER MARK運営スタッフは5人いらっしゃいますが、メンバーはどうやって募ったのでしょうか。

鎌田も私もアイデア系の人間なので、想いを形に落としこんでくれる仲間が必要でした。
現在実際にキャリアセミナーなどのコンテンツを企画運営しているキャリアコンサルタントは小橋と林の2名です。
小橋は私の大学時代からの知り合いで、CAREER MARK立ち上げ当時、LAXICでキャリアについてのコラムを執筆していました。自身のアイデンティティクライシスの経験も踏まえて、相談者の悩みに寄り添ってくれる人だなと常々思っていて、キャリアの事業をやるなら必須な人とお声がけしました。
林は鎌田とのロンドン帯同繋がりです。Himemama Londonでキャリアセミナーやキャリアカウンセリングを開催していて、そのカウンセリングを通じて自分の強みを自覚した上で本帰国した人が、再就職活動から魅力的な将来を築いてたこともあり、プロジェクト立ち上げに伴い運営メンバーとしてお誘いし、最初はロンドンから参加してもらっていました。
企画運営のマネジメントや、海外との契約を担当しているのが松浦です。実は彼女は私の中高の同級生なんです。新卒で外資系企業で働いた後、育休中に欧州に駐在帯同し、7年半の帯同中に退職。帰国後はケーキ屋さんに勤めていました。それが、CAREER MARKの事業を相談してみたら、言われていないことも調べてきちっと用意してくる。素晴らしい人材だと思い、うちの会長に話しをしたところ即採用に。会長が行っている多種多様な新規事業のプロジェクト管理をお願いすることになりました。
こんなふうに何をするか具体的な事業内容は決まっていないなかで、しかもまさか仕事を一緒にすると思ってもいなかった仲間たちと、駐在妻のキャリア支援という共感ポイントをベースに、それやりたい!と立ち上がってできたのがCAREER MARKなんです。でも蓋を開けてみたら、それぞれの得意がとがっていて、かつ互いを尊重していて、非常にいい組織ができたと感じています。

 

企業が求める人材像にピッタリ当てはまるのが帯同経験者

 

——皆さん、三好さん、鎌田さんの人脈を介して集まったメンバーなんですね!それにしても松浦さんの、帯同を経てケーキ屋さんから秘書に転身というのは、印象的ですね。

松浦のような人材がまさに、CAREER MARKがサポートしたいと考えている層です。能力はあるのに、子育てのために働ける時間が限られている、数年帯同していた、または地方在住、という目に見えやすい条件、職歴書に書いてあることだけで、選択肢が提示されない。大きな社会課題だと感じています。
今、企業が求めるスキルのうち、8割程度は持っているのが駐妻だと思います。いくつか例にあげれば、
・基本的社会人スキル
・外的変化を受け入れる力
・自分でやり方を探してトライする力
などですね。
求めるスキルを8割も持っている人材を探すなんてかなり困難なことなのに、駐在妻にはこんな方が沢山いるんです。この駐在妻の持つ価値を世の中に伝えていくことで、多くの方に活躍の場がひらけると思っています。

 

オンラインワークでさらに発揮される駐妻の価値

 

——今、リモートワークが主流になってきている中で、駐妻が帯同前の仕事を継続する、または新規にフルオンラインで就業する流れも出てきているのでしょうか?

あると思いますね。駐在妻でも、例えば業務委託といった形で一部の仕事を続けることはできる時代になってきたと思います。うちのようなウェブ関連の企業や、あとは中小の企業だとフットワークが軽いので始めやすいというのはあるかもしれないですね。


——業務委託のような仕事というと、ウェブ系などのスキルが明確な仕事をイメージしがちですが、例えばバックオフィス的な仕事でもできるんでしょうか?

そうですね、できると思いますよ。バックオフィスやプロジェクトマネジメントの仕事って、マルチタスクを日々こなしているママさんにはピッタリの仕事だし、オンラインでできることもたくさんあると思います。
ただ、今自分がやっている業務を分解して、帯同中であればどのような仕事ができるのかを新たに自身で見つけていかないといけない。それは企業側もそうですね。誰がやるのかという課題もありますが、経営コンサル的なこともうちはやっているので、支援できることもあると考えています。
帯同者にとっても、渡航先で仕事をしなかったとしても、帯同前からそうやって仕事の分解をしておくことで、帰国後に再就職する際、分解した内容を新たに組み合わせて以前と違った仕事に就くこともできます。

駐在妻の価値を受け入れてもらえるような仕組みづくりも必要

 

——では、CAREER MARKの今後の展望、目標があれば教えてください

CAREER MARKはプロジェクトから始まって今年3年目。勝負の時になると思っています。もっともっと駐在妻の魅力を世の中に知ってもらえるように働きかけていきたいし、受け入れてもらえる素地がまだないのであれば、受け入れて価値を感じてもらえるような、仕組み作りからお手伝いしていきたいですね。
自身のやりたいを叶える場所を探している人と、企業のマッチングという視点では、転勤妻にも同様の課題・可能性があると考えています。地方との取り組みも始めているので、そこも絡めながら広げていきたいなと思っています。

 

恵まれた環境にいるからこそ、会社にも家庭にも感謝し、還元したい

 

——プライベートについてもお話を聞かせてください。5歳のお子さんがいるということですが、どのようなスタンスで子育てや家庭とのやりくりをしているのでしょうか?

そうですねー。。まず、私はやっぱり仕事が好きなんです。仕事をしていない自分を想像できない。夫も、その姿勢、私が仕事を楽しんでいることを魅力と捉えてくれているんです。前に冗談で、「私が娘と一緒にいたいから仕事を辞めるって言ったらどうする?」と聞いたら、「離婚する」と言ったんです!(笑)その分、彼も私以上に家事育児をしてくれていますし、家事サポートや家族のヘルプもあって成り立っている状況ですね。こんな恵まれた状況だからこそ、私は仕事で、会社にも家族にも還元しないといけないという責任感も感じています。
ただ一つだけ決めていることがあって、「娘の健康を脅かすことがあれば仕事を止める」というのはあります。健康でいてくれている娘を含む多くの方の協力があって、今の状況があるのだと感謝しています。

 

寝て食べていたら大丈夫。明日は明日の風が吹く

 

——最後に、座右の銘を教えてください

「寝て食べていたら大丈夫。明日は明日の風が吹く」
頑張ってもどうにかならないこともあるけど、最終的には切り替えるしかない。昔はもう少し引きずるタイプだったんですが、こんなふうに考えられるようになったのも、切り替えが早い夫の影響かもしれないですね。

 

後記

 

鎌田、三好とお話を聞いて共通して感じたのは、「多様な働き方を受け入れたい。広めたい」という強い想いです。幼稚園ママで働ける時間に制約があっても、働きたいならその場を提供したいし、提供してもらえるように自己PRのお手伝いをしたい。その想いを具現化させたものがCAREER MARKが行う種々のセミナーなんだと改めて実感しました。
お二人とも忙しい中でどんどん仕事を回しているのですが、強い想いがあるからこそ、忙しくても頑張れるのだろうなと思いました。


次回の運営スタッフインタビューは、CAREER MARKのキャリアコンサルタント、小橋友美にお話を伺います。

 

文:CAREER MARKインターン1期 蔀佳恵

 

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