CAREER MARK公式ブログ

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人的資本経営時代における新しい採用

2023年3月24日、DAS株式会社とCAREER MARKの合同セミナー『人的資本経営時代における新しい採用』が開催されました。

「人的資本経営」への関心が高まっている日本では、人材は流動的になり、その継続的な確保はより難しいものになりました。さらに、人材の価値を最大限に活かし、企業価値向上につなげる必要があります。

企業はどのように採用方法や市場を見直す必要があるのでしょうか?

今回はそのような課題への1つの解決案として「人的資本経営時代における新しい採用」と題し、CAREER MARK共同代表の鎌田薫とDAS株式会社 取締役CCOの芹沢美稀様が対談しました。

【登壇者のご紹介】

芹沢 美稀 様
DAS株式会社 取締役CCO
SNSマーケティングエージェンシーのボードメンバーとして、SNS黎明期から、日本におけるSNSマーケティングの第一人者として啓蒙活動や、SNS運用におけるフローを確立し、大手企業を中心に多数支援。また、業界の発展のため、セミナー講師や書籍の執筆なども行う。その後、広報PRなどを担当した後、管掌役員として管理業務全般を統括。IPO準備責任者として、2021年12月にマザーズ市場(現:グロース市場)へ新規上場を果たした。現在は海外先端テック企業のJAPAC進出支援をするDAS株式会社の取締役CCOとしてコミュニケーション全般を統括。

鎌田 薫
CAREER MARK共同代表
大学卒業後、金融業界、リクルートを経てハリウッドビューティサロン支配人に。企画営業、新規事業企画、経営企画などに従事。育児休業復帰直前に夫の駐在が決まり1年8ヶ月ロンドンヘ。帯同中に在英日本人女性のコミュニティを立ち上げ、これからのキャリアを見据え、コーチング資格を取得。本帰国後、WEBメディア「LAXIC」編集長就任。在任中にCAREER MARKの前身となる、駐妻キャリア支援プロジェクトを立ち上げ、2020年4月フルリモート体制で事業化。2022年10月より再びロンドン駐在帯同中。

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DAS株式会社は「海外先端テック企業のJAPAC展開サポート」をしている会社です。しかし、海外の先端テクノロジーを導入するだけでは不十分で、そのコンテキストを理解し使える人材を育てていく必要があると、芹沢様は提言します。そのような背景から、教育の必要性とDX人材の育成という視点を含めて今回お話しいただきました。

ブランク期間、ブランク人材って本当にブランク(空白)?

芹沢様は、駐在帯同している人の「ブランク」は、海外での生活基盤を作ったり、新しい価値観に触れたり、人として成長する期間なのではないかとおっしゃいます。就職活動において「なにもしていなかった期間」という印象を与えがちな「ブランク」という言葉について本当にそうなのか、CARRER MARK 鎌田に問いました。鎌田は、自身の駐在帯同生活を振り返り、様々な価値観に触れ柔軟性や生活の不便さに適応する力などが養われる期間だと答えました。

また、次のキャリアについて考えている駐在帯同者からは「自分は何が好きなのか」「どんなことを学んでいきたいのか」といった自己認識を通してリスキリングをし、学びを深める姿勢がうかがえると話します。そのスキルを持って就職活動をするため、企業側も高い志やスキルを持った人材を獲得することができる、とこれまでの成功例を紹介しました。

企業の方にはブランクの期間の活動についても目を向けていただき、駐在帯同中の皆さんにはこのブランク期間をただのブランクとして終わらせないよう職務経歴書や面接でアピールすることが大切とも言えますこのようなことから、芹沢様は企業のブランクに対する考え方と働き方への柔軟性を高めることで、多くの企業が自社にとって優秀な人材に出会えるのではないかと話しています。

リスキリングとワークラーン採用とは?  

「リスキリング」とは、新しい仕事に就いたり、今の業務で必要とされるスキルの大幅な変化に適応したりするために、必要なスキルを獲得する、あるいは企業がさせることです。

しかし、「リスキリングをしても学んだことを活かせない、活かせる職業に就けないという方も少なくない」と鎌田は話します。そんな中、ワークラーン採用を用いているDAS株式会社に対し、鎌田は「学びながら働ける仕組みがどのように発展したのか」を問います。

DAS株式会社は、デジタル人材への転身を考えている方に対し、DX人材を育成するコースを受講していただき、そのコースを修了したら転職先を紹介するという取り組みなどを実施されていました。

また先述した通り、先端テクノロジーを理解して使っていく人材の育成が必要だと考えるDAS株式会社は、ワークラーン採用という取り組みを開始しています。「ワークラーン採用とは、デジタル人材になりたいけど学ぶ時間も費用もないと諦めている非デジタル人材の方に対して、企業が“学びの機会”と“給与をもらいながら働く環境”を提供し、最終的に就職する機会も提供する新しい取り組みです。」芹沢様は、「未経験者であっても新しい分野に挑戦できて、実際に働くことでその組織の文化を知ることができるため、人にとっても企業にとってもメリットがある」と話します。この取り組みに賛同する企業も増えており、DX人材の育成機会も広がる見込みだそうです。

リターンシップのメリットとは?

鎌田は、CAREER MARKで活動するインターンとの関わりの中で、コミュニケーション力や調整力など、人材が持つスキルには履歴書や職務経歴書だけでは表されない部分も多くあり、一緒に業務にあたることによって分かることがある、ということに気づいたそうです。その経験から、一定期間企業で実際に働き、企業側に人材のスキルや志向を理解してもらった上で採用につなげることができればお互いにとって良い方向に進むことができると考え、生まれたのが「リターンシップ」というサービスです。1ヶ月から最長3ヶ月間、就労体験することで、就業後におこるミスマッチを防ぐことができます。

参加者からの質問と回答

参加者からの質問にも答えていただきました。

①デジタルの未経験者ですが、他業種経験者からでも転職可能でしょうか。

芹沢様:ハイスキルであったり資格保有者である必要はありません。また、デジタルと一口に言ってもマーケターやデータアナリストなど様々な職種があるので、自身のなりたい姿を明確にすることが大切です。

②社会人インターンシップにおいて採用企業と合意や確認しておくべきポイントを教えてください。

鎌田:リターンシップを設計する中で見えてきた4つのポイントを紹介します。

  1. インターンシップの期間やスケジュール
  2. 業務内容や自身が何を学びたいのか等の目的
  3. 採用時の報酬や待遇
  4. 企業でのコミュニケーションツールや使用頻度、報告書の有無や期限など

あとがき

目まぐるしく変化していく就活市場において、新しい採用の方法や働き方の多様性があるということが分かりました。また、ブランクがある人材にとってもリターンシップなどを通して就職活動をすることで、企業とのミスマッチがない就業が可能になると感じました。さらに、このような最新の情報を収集する力も必要だと痛感し、アンテナを張りながら今後の就職活動に活かしていきたいと思います!


お知らせ

―4月22日にCAREER MARKが3周年を迎えました!
3周年を記念してセミナーを開催します!

CAREER MARK 3周年記念セミナー

「駐在帯同中もキャリアを重ねよう!3つのポイント」

日時:2023年5月18日(木)午後1:00~2:00(日本時間)

申込締切:2023年5月15日(月)正午(日本時間)

お申込み・詳細はこちらをご覧ください

https://forms.gle/EofFCmtATu9NiA2E8

 

―毎月イベントを開催しています!
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文・CAREER MARK インターン7期  須藤 みのり