CAREER MARK公式ブログ

駐妻キャリア支援CAREER MARKのブログです。 駐在妻・もと駐在妻の人材紹介を通して「また働きたい駐在妻」と 「もっと成長したい企業」をつなぎ、 ブランクがあってもまたチカラを発揮できる社会を目指しています。 駐在妻の再就職インタビューやキャリアセミナーレポートなどを掲載中!

運営スタッフインタビュー vol.4 林眞帆



CAREER MARK運営スタッフインタビューも4回目を迎えました。
Vol. 1 鎌田薫はこちら
Vol. 2 三好怜子はこちら
Vol. 3 小橋友美はこちら

今回のスタッフインタビューは、第3回目のスタッフインタビューに登場して下さった小橋と共にCAREER MARKでキャリアコンサルタントとして、セミナー企画・運営を行っている、林眞帆です。

林は、2019年に本帰国したのち、フルタイムで働きつつ、CAREER MARKの活動にも参加しています。勤務時間後の遅い時間にも関わらず、「この日を楽しみにしていました!」という、嬉しいコメントからインタビューが始まりました。

【林眞帆 プロフィール】※インタビュー時
国家資格キャリアコンサルタント
・米国CCE,Inc認定 GCDF-Japanキャリアカウンセラー
認定プロフェッショナルコーチ
Mentor For 公式キャリアメンター
IT企業にて10年以上、人材育成に携わる。2014年に夫がイギリスに駐在、1年後に渡英とともに退職。ロンドンにて、キャリアのワークショップやキャリアカフェを多数開催、またコーチングなどの活動を通して、女性のキャリア支援を行う。駐在帯同中より、CAREER MARKに参画。2019年本帰国。帰国直前からの転職活動を経て、再び企業にて採用や人材育成に携わっている。


(林眞帆、以下林)
普段はインターンの皆さんと接点がないので、今日のインタビューでお話しするのを楽しみにしていました。

(インターン、以下略)
——そう言って頂けて嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

 

キャリアコンサルタントの資格って?

 

——早速ですが、ブログ読者の皆さん、そして眞帆さんのキャリアカウンセリングを受ける方々がきっと知りたいのは、眞帆さんの持っている資格が、どういったもので実際にどのようにそれを取得したか、だと思うのですが、詳しく教えて頂けますか?
(林)大学卒業後、当時氷河期と呼ばれた就職難の末にIT企業にSEで入社しました。でも、入社早々にSEという仕事が向いていないことを悟り、自分探しを始めました。後輩が入社するにしたがい社員育成という仕事に興味を持つようになり、上司に育成をやりたいと伝えていました。

3年目に自分が担当したシステムを、利用者の皆さんへ教える研修の仕事を会社が受注し、業務立ち上げから携わる機会に恵まれました。4年ほどこの研修業務をしていたのですが、就職先がIT企業でしたので、SEに囲まれた中での研修業務の先が見えてしまい1回目の転職活動を始めました。

人材育成関連の仕事を探している中で、キャリアコンサルタントの資格を知り、中でもアメリカのCCE,Inc認定のGCDF-Japanキャリアカウンセラーに興味を抱き受講しました。

——仕事をしながらの受講だったんですか?
(林)はい。週末を使って3カ月間ほどかけて学校に通い資格を取りました。まさに自分が学びたいことだったのでとても楽しかったです。会社のコーポレート部門の育成関連のポストに空きが出たので、結局転職はしなかったのですが、新入社員との面談や社員とのコミュニケーションに、この研修で学んだことがとても役に立ちました。

——他の2つの資格は、そのあとに受講されたのでしょうか?
(林)実はGCDFの資格は取得しておしまいではなくて、3年で45時間の研修が義務付けられています。就労中は育成関連に割いていた業務時間の一部をこの研修時間にカウント出来たのですが、夫の駐在で離職するにあたり、渡航する前にこの研修時間を少しでも満たそうと「ドリームマップファシリテーター育成講座」を受講しました。

——資格取得だけではなく、継続して知識や経験を積みかさねたんですね。
(林)そうなんです。実は、このドリームマップ創始者の方が、毎年ドイツの日本人学校に講演しに来るという情報を得て、当時私が滞在していたイギリスにも寄ってもらうようにお願いしたんです。その方がイギリスにいらした際に、オンラインでコーチング講座を開設する予定だと話されて、受講を勧められたのが、次の資格「認定プロフェッショナルコーチ」につながっていきます。この資格は、講座以外に100人にそれぞれ30分ずつコーチングをするカリキュラムが組まれていました。この受講を通して世界中にコーチングの仲間ができました。

——もう一つの資格Mentor For ウィメンズキャリアメンターはどのように取得されたのですか?
(林)帯同中から知っていた資格ですが、コーチングには限界を感じていたこと、また駐在妻にはメンターが必要だと思ったこと、さらに帰国後に仕事を始めて改めて日本の企業内においても女性のメンターの存在は必要だと思ったことから、管理職で働いていたこともあり、受講を決めました。土日の講座を受講しました。

 

帯同を決心!ワークショップ開催まで

 

——話が少し戻りますが、帯同を決心されたとこのことを教えてください。

(林)2回目の育休中に夫が最初は研修生として単身渡英し、その間の1年間は1歳と4歳の子供と共に日本に残り、ワンオペをしました。1年後に夫の研修が駐在に切り替わり、私は仕事を辞めて帯同することにしました。社員の育成に関われる業務が出来ていた最中だったので迷いましたが、帯同した方が人間として大きく成長できると思えたので決心しました。

1年間のワンオペをしながら自分の身の振り方、キャリア等をじっくり考えて、結論を出す時間を持てたのは良かったと思います。自分で納得して、自分で行くと決めました。

でも、イギリスでの生活が落ち着いてきてくると、落ち込む時期がありました。英語を学んだりしていてもモヤモヤが晴れないというか・・・。私は何がしたいんだろう?何ができるだろう?ってずっと考えていたんです。その時に友人から「眞帆さんは今アウトプットしたいんだね」っていう言葉をかけてもらって妙に納得したんです。この言葉に背中を押されてイギリスでの一歩を踏み出せました。

——ワークショップのことでしょうか?
(林)はい。現在はCAREER MARK共同代表している鎌田薫さんと、当時ロンドンでコミュニティ活動を一緒にしていました。そのコミュニティのメンバーから、「海外では日本の大手企業のようにキャリア研修なんてやらないから、是非やって欲しい」と依頼されたんです。人が集まるか心配だったのですが、蓋を開けてみたら大盛況で。駐在妻の皆さんも実はキャリアを考えて、モヤモヤしているのだと改めて思いました。当時用意したワークショップのプログラムは、現在CAREER MARKで行っている帯同前セミナー、帰国後セミナーに活かされています。

 

日本に帰国して

 

——本帰国が決まった際の気持ちはどうでしたか?どのように再就職活動をしましたか?
(林)薫さんが先に帰国して、CAREER MARKを立ち上げていました。私もメンバーに入っていたので、本帰国が決まった際に真っ先に思ったのが、この活動を続けていきたいということでした。というのも、帯同中のワークショップで駐在妻の皆さんに「帰国後も絶対に大丈夫!」と励ましながら、実際に帰国した後のサポートができていなかったのがずっと引っかかっていたんです。やるならば、帰国後までちゃんとサポートしたいなと。なので、再就職活動中も、CAREER MARKでの活動に理解のある会社のみに絞って面接を受けていました。

加えて、自分自身が再就職活動をすることを通して、労働市場における駐在妻の立ち位置も分かると思い、半ば自分を実験台のようにして、色んなエージェントに登録して情報収取をしました。

——最後に!大事にしている言葉は何ですか?
(林)計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)です。前職でキャリア研修のコンテンツを一緒に考えていた時に、講師の方より、この言葉を体現しているねと言われて、とても印象に残っている言葉です。

「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」とは、米国スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授が20世紀末に提唱したキャリア理論。

プランド・ハップンスタンス理論のポイント
①変化の激しい現代において、キャリアの8割は偶然の出来事によって形成される
②偶然の出来事を利用して、キャリア形成に役立てる
③自ら偶然の出来事を引き寄せるよう働きかけ、積極的にキャリア形成の機会を創出する


駐在帯同は大きな変化を伴います。帯同期間中ならびに帰国後の自分がどうなるかなんて、誰にも分かりません。かといって諦め、投げだすのではなく、自分が求める姿に向かって行動してみることが大切だと思っています。少しでも興味がある事柄に関しては、意識してみる、行動してみる。そのことで引き寄せる偶然の連続が未来を作り出していくんです。自分の身に起こる様々な偶然を、積極的に利用してチャンスに変えていくことが大切で、この言葉はまさに駐在妻に当てはまる言葉だなと思っています。

——眞帆さんは、自分が興味を持っていることに対して、行動を起こす際に、躊躇することはありますか?お話を伺っていると、関心を持ったこと対してすぐに行動を起こし、迷いがないのがすごいなと思って。

(林)実は、私すっごく迷うんです。一度決めたらぶれないのですが、決断をするまでにかなり悩みます。迷って、迷って迷いつくして決めている感じです。最初の一歩が遅いんです。そんな風に見えないとよく言われるのですが水面下でバタバタしています。迷いながらも少しずつ進んでいる感じです。自分で考えて、納得して、ゆっくり踏み出してる感じなので、決して最短じゃなくて遠回りしています。でも、そのおかげで色んなことを経験することができたのだと思っています。

 

後記

 

インタビューは2時間超え!途中から気が付いたら筆者が身の上話をしていたりと、終始和やかな雰囲気でした。振り返ってみて印象に残っているのが、「私は遠回りをしているんです」という最後の言葉。何となく遠くてカッコイイ響きだった「キャリアコンサルタント」という資格、そして、その資格を働きながら取得した「パワフルな女性」というイメージだった林の人間らしさが垣間見られた瞬間でした。

自身も4年の駐在生活を経験したのち、本帰国後には再就職活動をしています。本業とは別に「励ましてきた駐在妻さんたちの本帰国後をサポートしたい」と、CAREER MARKでの活動を続投。本当に真摯な思いで向き合っているのだなと思いました。

林は、遠回りでもご自身の身に起こる偶然をしっかりとチャンスに変えて、周りの悩める駐在妻たちにもそのチャンスに気付かせてくれる、そんな存在だと感じました。

次は企画運営のマネジメントや、海外との契約を担当している松浦にお話を伺います。松浦は新卒で外資系企業で働いた後、育休中に欧州に駐在帯同し、7年半の帯同中に退職。帰国後はケーキ屋さんに勤めていた異色の経歴の持ち主。是非お楽しみに!

文:CAREER MARKインターン2期 紀井恭子

 

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