パートナーの海外駐在によって仕事をやめて日本を離れた女性たち。「駐在妻」「駐在員パートナー」と呼ばれるこうした方たちの中には、再就職を希望してもうまくいかず悩む人がいます。
要因のひとつが、「ブランク期間」です。駐在帯同は数年にわたるため、企業が「本当に採用しても大丈夫か」と不安を感じることも。
そこでCAREER MARKは、企業様の心配を取り払うため、実際にCAREER MARKからご紹介した駐在員パートナーを採用された企業様にインタビューを行い、魅力を発信する取り組み「ご紹介企業の声」をスタートしました。
第二回は、3D Architech様をご紹介します。同社はCAREER MARKを通じて、アメリカに駐在帯同後に本帰国した吉田さんを採用しました。
同社代表の成田 海(なりた かい)様にCAREER MARKを利用しようと思ったきっかけや、駐在員パートナーを採用してよかった点などをお話しいただきました。
- 3D Architech様について
- 駐在員パートナーは「すばらしい経歴を持っている方が多い」というイメージがあった
- ブランク期間に海外にいるということは通常では得られない経験でありスキル
- CAREER MARKとの打合せ後、求人票作成・募集・面接と、採用まで迅速に対応してくれた
- インタビューを終えて
- お知らせ
3D Architech様について
プロフィール
代表の成田海氏が2023年1月に創業した、3Dプリンティング技術を用いて金属製品を設計・加工する会社。
成田氏は同社創業前の2021年に「Innovators Under 35 Japan (35歳未満のイノベーター)」の1人に選ばれている。
企業Webサイト:https://www.3d-architech.com/
人材採用のお悩み
バックオフィス業務を担うポジションの人材がおらず、代表の成田氏がすべて行っていた。
当時は具体的な業務の切り出しができておらず、採用をしたくても求人票の作成などができていない状況。
採用した方の情報
吉田さん:信託銀行勤務後、アメリカへ駐在帯同。
様々な経験をする中で「帰国後は何か新しい仕事へ挑戦したい」「英語を使った仕事に挑戦したい」「大企業だけでなくベンチャー企業へもチャレンジしたい」との希望から、CAREER MARKを通じて再就職活動を行い、3D Architech様にご縁があり入社。
代表の成田氏が担っていたバックオフィス業務を引き受け、活躍されています。
駐在員パートナーは「すばらしい経歴を持っている方が多い」というイメージがあった
―この度はCAREER MARKをご利用くださりありがとうございました。ご利用いただいた理由をお伺いできますでしょうか。
3D Architech 代表 成田様(以下、敬称略。成田):
知人より、優秀で日本語英語の両方を対応できる方がたくさんいると聞いて利用させて頂こうと思いました。
―駐在員パートナーの仕事をしていない期間(ブランク期間)は気になりませんでしたか?
成田:実はCAREER MARKが駐在員パートナーへの就職サービスを行っていることは知らなかったのですが、後から知っても気にならなかったです。
当社はアメリカのボストンにも拠点があり、私自身もアメリカの駐在員やそのご家族と接する機会が多かったのもあるかもしれません。
これまでお会いした方々から、「キャリアをいま中断しているだけで、駐在員パートナーの方々は素晴らしい経歴を持った、優秀な方が多い」というイメージがありました。
―実際に採用された吉田さんの働きぶりは期待通りでしょうか?
成田:期待以上の仕事ぶりです。
入社前から、自らスタートアップのバックオフィス業務について未経験の分野も含めて勉強していました。それだけでなく、業務の改善提案も率先して行ってくれるのでとても助かっています。
―採用の決め手になったポイントを教えてください。
成田:前職の信託銀行での経験から数字にも強く、帯同先で培われた英語でのコミュニケーションがスムーズな点です。
当社は海外拠点の現地エンジニアとのやり取りも発生するのですが、彼らとの英語でのコミュニケーションやオンラインでのやりとりがスムーズで、その点も大変助かっています。
ブランク期間に海外にいるということは通常では得られない経験でありスキル
―駐在員パートナーは働く意欲はあるものの、「ブランクがあるから企業から割り引かれて見られてしまう」と自信を無くしている方もたくさんいます。
CAREER MARKはそういった方をサポートしているのですが、成田様はその点をどう捉えていらっしゃいますか?
成田:CAREER MARKに依頼する企業はブランクを気にしない企業が多いのではないでしょうか。
ブランク期間に海外にいたということは、日本の中にいるだけでは得られない経験を多様性の中で日本語以外の言語で行ってきたということだと思います。
それは通常では得られない経験でありスキルだと思います。
弊社の業務を行う上では、様々なバックグラウンドを持つ人と背景や状況を考慮したコミュニケーションが取れたり、特にリモートでは細かい文脈や場面、状況を言葉や文字で伝えることが重要です。
人種も言語も異なる人々と海外で暮らしてきた駐在員パートナーの方々は、このようなコミュニケーションがうまくできる、という印象があります。
ブランクというのは片方の見方ではありますが、もう片方の見方をすると駐在帯同経験は誰もが経験できることではないからこそ「強み」になるのではと思います。
―実際、駐在員パートナーだった吉田さんを採用いただいてどうでしょうか。
成田:業務について自己学習をし、どういった場面でミスが起きやすいかなどのリスクを想定してくれたり、業務改善提案を率先して行ってくれたりと、ブランク期間に対してマイナスのイメージは全くなく、気にならない働きぶりです。本当に採用してよかったです。
CAREER MARKとの打合せ後、求人票作成・募集・面接と、採用まで迅速に対応してくれた
―御社の求人を取り扱わせていただき、当社としても学ぶことが多くありました。
実は御社の求人への応募者数が過去最高でした。御社の「新しい素材で社会を変えていきたい、その素材が生活者にとって良いことが多いということを広めたい」という理念に共感した応募者が多かったのだと思います。
実際、駐在員パートナーの人たちは帯同を機に、何かしら新しいことをしたい、社会課題解決に貢献したいと思うようになる方が多いです。
成田:CAREER MARKにいるような方は、スタートアップ企業で今後もニーズがあるのではと思います。特に技術系のスタートアップで海外展開したい企業はバックオフィスから開発、営業まですべて一人で行っているところも多いと思います。皆さん大変そうですね。
―成田様が技術者ではなくバックオフィス業務者を採用する際の判断のポイントはどういったところでしたか?
成田:ポイントとしては、
①日本語・英語でコミュニケーションがスムーズにできるか
②バックオフィス業務の経験があるか(技術系の知識は必要ありません)
③弊社の業務に興味を持ってくれているか
という点を見ていました。
―バックオフィス業務を経営者である成田様自身から切り出したことで、時間的余裕以外で起きた変化はありますか?
成田:吉田さんと仕事をしていく中で信頼できる方だと思い、徐々に頼む業務が増えています。業務の切り出し方なども提案してくれていてとても助かっています。おかげで自分一人でやっていた時よりも業務が効率化されてアップデートされています。
―最後に、CAREER MARKを利用してよかったと思う点はありますか。
成田:ご連絡させて頂いてから、ミーティングをして求人票作成から公開までがかなり早くスムーズでした。恐らく数日から一週間ほどで完成、公開されたのではないかと思います。候補者の方をそろえてから面接の設定までもとてもスムーズで、候補者の方たちも素晴らしい方ばかりで、採用者を選ぶのが難しかったです。
成田様、どうもありがとうございました!
インタビューを終えて
今回成田様へインタビューをさせて頂き、駐在員パートナーの本帰国後の再就職先のニーズが今後もあるのだなと感じました。
仕事を離れて帯同する駐在員パートナーの多くの方が、帯同期間を自身のブランク期間と感じてしまい、本帰国後の再就職に不安を抱えていると思います。
しかし、成田様からは「ブランク期間に対しマイナスのイメージは全くない」とのお言葉をいただき、駐在帯同でしか得られない経験が「強み」になるのだと、私自身も勇気づけられました。
駐在帯同中は日本にいた時と同じように働くことが難しい場合も多いかもしれませんが、帯同中にしか身に付けられないスキルもたくさんあると思います。
「帯同中のブランク期間はブランク(空白)ではない」のだと気付かされました。
CAREER MARKには海外生活を経験したからこそ得られた考え方の変化により、何か新しいことに挑戦したい、社会を変えられるようなチャレンジをしている会社で貢献したいと考えている駐在員パートナーたちが集まっています。
そういった意欲ある方たちと企業様をつなぐ架け橋となっていきたいと改めて感じたインタビューとなりました。
お知らせ
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文:CAREER MARK インターン9期 濱田 百合恵
監修:CAREER MARK インターン7期 近藤 千裕