2023年7月26日、CAREER MARK+のトーク会第1弾が開催されました。
ゲストは、これまでCAREER MARKの公式ブログでもインタビューさせていただき、スキルアップ部でも講座を何度も開催され人気を博しているもとイギリス駐在妻の平野桃子さんです。ご自身のこれまでの再就職・転職活動についての体験談を率直にお話いただきました。
CAREER MARK公式ブログ「もと駐在妻の再就職リアルストーリー」
平野桃子さんインタビュー
平野桃子さん開催スキルアップ部講座レポート
再就職・転職活動の成功事例はインターネット上でもよく目にするものの、「本当にそんなにうまくいくの?」「成功した事例しか書いていないのでは?」と疑問にも思いがち。また、帯同中の方は本帰国後の生活を具体的に想像しづらいかもしれません。
今回のトーク会では、帯同中から始められる準備はもちろんのこと、本帰国後に行った再就職活動のリアルな体験談、そして変化する環境の中で平野さんがどうキャリアと向き合ってきたのかについても、平野さんご自身の事例をもとにお話いただきました。
「ブランクもあるし、再就職する自信がない…」という参加者の不安が解消された会を、ダイジェスト版でお届けします!
平野桃子さんプロフィール
不動産会社に約10年勤務の後、駐在帯同のため2017年に退職し、イギリス・ロンドンに渡る。現地では語学学校に通いその後就労も経験(週3回勤務)。2019年に本帰国し第二子を出産。保活後に再就職し、転職も経験。CAREER MARKではスキルアップ部にて宅建講座を3度開催し、人気を博している。
再就職のための『3つの準備』とは?
約2年のイギリス駐在帯同を終えて本帰国し、再就職活動に臨んだ平野さん。再就職活動の際、下記の3つの準備を行ったそうです。
①少し先のスケジュールを見据えて、時系列で戦略を立てる
②『今できること』のTo Doリストを作成する
③自分に自信を持つ、自信をもって面接に臨めるよう準備をする
①少し先のスケジュールを見据えて、時系列で戦略を立てる
平野さんはまず『未来のスケジュール』を立てたそうです。今から3年後、5年後、10年後…と、ライフイベントとご自身のキャリアプランをあわせて書き出していたと仰っていました。トーク会では、「帯同前にこのお話が聞きたかった…!」と思うほど、実際に平野さんが書き出した項目について具体的に教えていただきました。
「再就職しなきゃ!とりあえず職務経歴書を書かないと!」と思っていた矢先にこのお話を伺い、自分が再就職後の生活やキャリアプランを充分に考えてなかったことに気づくことができました。
②『今できること』のTo Doリストを作成する
このトピックのなかで、意外に思ったのが「困った時に相談できる人をリストアップする」というお話でした。生活環境がガラッと変わることで、平野さんは「相談できる人って誰だっけ…?」と思い出すのに苦労されたそうです。
平野さんは育休取得中にイギリス・ロンドンに渡ったこともあり、「帯同中に現地で友人はできたけど、いざ相談するとなると日本にどんな知り合いがいたかを思い出すのに苦労して…帰国してから『この人に相談すればよかったのに!』と思い出すこともありました」と仰っていました。
③自分に自信を持つ、自信をもって面接に臨めるよう準備をする
「キャリアブランクが長ければ長いほど、自信をなくしがちだと思います。しかし、企業もエージェントも『自分に自信がない人』には仕事を任せようとは思わないですよね。再就職・転職活動をこれから行うという人は、まず自分に自信を持つことから始めましょう」と平野さん。
平野さんは転職エージェントについて、「エージェントはキャリアを相談する相手ではない。彼らもビジネスとして面談を行っているので、『この求職者はまだ考えが定まっていないな』と思われると、一気に疎遠になってしまう」とも話されています。
私は転職活動をしたことがなかったため、「再就職するならとりあえず転職サイトに登録して、そこからエージェントの人に面談で話を聞いてもらってから考えよう」と思っていたので、自分の考えの甘さを思い知らされました。
しかし、「帯同前の頃のように働く自分」を想像しようとしても、どうしても不安になり自信を持ちづらい方もいらっしゃると思います。平野さんは「私はどうやったら自信が持てる?」「私が自信を持てるのはどんなこと?」と自らに問いかけていくことが重要だとお話されていました。
平野さんは、キャリアの不安を一人で抱えこまず、パートナーや友人、キャリアカウンセラーとの面談やコーチングの活用もお勧めされました。CAREER MARKでは職務履歴書の書き方や添削のサービスだけでなく、キャリアについてキャリアカウンセラー・キャリアメンターに個別に相談できるサービスもあります。再就職活動のこと、キャリアのことを身近な人に相談しづらいと思った時は、プロに話を聞いてもらうという手段も有効だと改めて実感しました。
駐在帯同経験のあるキャリアコンサルタント・キャリアメンターとの1on1サービス
平野さんのキャリア変遷年表
今回のトーク会では、平野さんご自身が駐在帯同から現在まで辿ってきた、再就職・転職によるキャリアの変遷についても年表形式でご紹介いただきました。
お子様の成長やご自身のスキルアップにより、キャリアもどんどんステップアップしていくことができたという平野さん。まず、こんなに簡潔に年表にまとめられるほど、ご自身のことを徹底的に客観的に捉えていることに驚きました。常にアンテナを張りながら、「今の自分にはどんな市場価値があるか」と、ご自身の立ち位置を俯瞰的に見てキャリアを重ねていく様子を知ることができました。
再就職・転職、「思っていたのとは違った」こと
平野さんのキャリアアップはとても順調に見受けられますが、再就職・転職活動においては様々なご苦労や悩み、「思っていたのとは違った」というリアルな体験談を教えていただきました。
私が特に興味深かったのは「年齢を理由に必要以上に委縮してしまっていた」こと。
平野さんが再就職活動を行った当時は「転職できるのは35歳まで」という、年齢上限の認識があったそうです。
「『35歳以上で子どものいる自分はどうせだめだろう』と決めつけてしまい、十分な情報収集や面談を行わなかった。しかし、それは自分の思い込みに過ぎなかった」と平野さん。平野さんご自身も悩み、葛藤されながら再就職活動をされていたことを知り、「悩んでいたのは私一人だけではなかったんだ」と励まされる思いでした。
年齢を重ねていても、帯同によるキャリアの空白があっても、必ず道は開ける。そのためには、「私はできる!」と自分に自信を持って入念に準備すること。平野さんからの素敵なエールをいただき、トーク会は終了しました。
このほかにも、転職エージェントとの付き合い方や、転職市場の最新情報など、今回のレポートでは収まりきれないほどのリアルなご経験談を沢山お話いただきました。
今後もCAREER MARK+では先輩を招いたトーク会を開催予定です!今回ご参加がかなわなかった方も、ぜひ次回のご参加をお待ちしております。
おわりに
今回の平野さんからのお話をきいて、私は「再就職する」イメージが具体的に描けていなかったことに気づきました。「いずれ本帰国するから、早く再就職活動を始めないと」と思って情報収集していたものの、本帰国後の暮らしや数年後どうありたいかを考えずになんとなく転職サイトに登録しようとしていました。
サイトに登録する前の心構えから違っていたんだと反省する一方、「活動を始める前にこのトーク会に参加できてよかった」とも思いました。もしこの会に参加せずに、再就職活動をなんとなく始めていたら…と思うと身がすくみます。
まず私は、駐在帯同で離職期間が長くなってきた今の自分に自信が持てないため「どうすれば自信が持てるのか」から考えることから始めたいです。
平野さん、ありがとうございました!
お知らせ
-CAREER MARK+ メンバー募集中!
CAREER MARKでは、駐在員パートナーの皆様が帯同期間中もさらにキャリアを重ねることができるよう、キャリアプラットフォーム【CAREER MARK+】を7月より開始しました。
このキャリアプラットフォームでは、今回の平野桃子さんのような実際に再就職した先輩から体験談を聞ける機会はもちろん、キャリアセミナーの開催や、駐在員パートナー同士の交流など様々なイベントを予定しています。世界中の仲間と繋がり、学び、再就職に向けて帯同中から準備できる場所です。自分一人では心細いキャリアの悩みも、世界中にいる仲間と一緒なら踏み出せる一歩もあるはず。
現在メンバー募集中!詳しくは下記をご参照ください。
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文:CAREER MARKインターン7期 近藤千裕